スタートアップ修復の無効化について
http://blogs.technet.com/b/askcorejp/archive/2013/06/07/3577292.aspx
Windows 7 では、Windows の通常起動の失敗が検知されると「Windows エラー回復処理」が表示されます。これは以前のバージョンの Windows で表示されていた「拡張オプション メニュー」と似ていますが、大きな違いは既定のオプションとして「スタートアップ修復」が用意されている点です。
スタートアップ修復では検知された起動エラーに応じてシステムの破損や不整合の自動修復を試行します。これで修復が行われると通常起動に遷移し、正しく起動できるか試されます。一方修復ができない場合は「システムの復元」を行うかどうか、確認メッセージが表示されます。
スタートアップ修復は検知されたエラーを1回につき1つだけ修復します。そのため複数の問題があって通常起動できない場合、スタートアップ修復が繰り返し実行される場合があります。そのため、こうした動作になったら1回の実行で「修復できてない」と判断せず、ある程度の回数「スタートアップ修復」を繰り返した方が良いでしょう。逆にスタートアップ修復で問題が修復できない場合は「システムの復元」に進むので、スタートアップ修復が繰り返されるのはむしろ良い兆候です。
起動エラーを修復する機能として非常に有効なのですが、修復に失敗すると「システムの復元」に進む点が問題になる場合もあります。例えば「システムの復元」を無効にして運用している場合、Windows をインストールした直後の復元ポイントしか存在しておらず、「スタートアップ修復」から「システムの復元」に進んでしまうと、必要なアプリケーションなどがインストールされていない「素」の Windows 環境に戻ってしまうことがあり得ます。
「スタートアップ修復」やそれに続く「システムの復元」は通常の Windows インストールとは別にインストール済みとなっている「Windows 回復環境 (Windows RE)」から実行されます。そのため Windows で「システムの復元」を無効にしている場合でも、Windows 回復環境では「システムの復元」が実行可能です。
こうした事態を避けるため、「スタートアップ修復」自体を無効にしたい場合があるでしょう。上記で紹介した TechNet ブログ記事「スタートアップ修復の無効化について」ではこの方法を解説しています。具体的な手順は記事を参照してください。
Windows のブートマネージャーではそれぞれの起動エントリにいくつかの設定が書き込まれていますが、「スタートアップ修復」を実行するかどうかは “recoveryenabled” 属性で設定されます。この属性が “yes” の場合「スタートアップ修復」は有効、”no” の場合は無効になります。また「スタートアップ修復」の実行内容は “recoverysequence” で指定されています。
管理者コマンド プロンプトの bcdedit コマンドでこれらの属性を編集することで、「スタートアップ修復」を無効にできるのです。
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