Windows 8.1 は Windows 8 を実行しているほとんどのコンピューターにインストール可能と言われていますが、一部アップグレードできない場合があります。自分の環境がこれに該当していたので、詳細を記しておきます。
Windows 8 / 8.1 のシステム要件のページを見ると、両者はほぼ同じ内容なのですが、8.1 では以下の項目が追加されています。
- 64 ビット PC に 64 ビット版 OS をインストールする場合、プロセッサが CMPXCHG16b、PrefetchW、LAHF/SAHF をサポートしている必要があります
- InstantGo はコネクト スタンバイに対応するコンピューターでのみ機能します
InstantGo は機能の制限なのでインストールがブロックされる訳ではないのですが、前者はインストールをブロックする要件になります。実際にこれを満たさない Windows 8 実行中のコンピュータで Windows ストアから Windows 8.1 への更新を行おうとすると、「お使いのコンピューターの CPU でサポートされていないため、この更新をインストールすることができません」と表示され、更新することができません。
CMPXCHG16b は元々 Intel の x64 CPU に搭載された機能のため、初期の AMD 64ビット CPU では実装されていません (自分の場合はこれに該当していました)。逆に PrefetchW は元々 AMD の 3DNow! の機能であり、Intel CPU では後から追加された機能になります。 また LAHF/SAHF は Intel/AMD 共に初期の 64ビット CPU では搭載されていません。こうした理由で、初期の (Windows XP 時代に出荷された位の) 64ビット CPU 搭載 PC では、64ビット版の Windows 8.1 をインストールすることができない場合があるようです。
ただしこの制限は 64ビット版に限った話なので、32ビット版の Windows 8.1 であれば問題なくインストールが可能です。もし上記の制限に該当してしまった場合は、(ライセンス的に可能であれば) 32ビット版の Windows 8.1 をインストールしましょう。
なお利用している CPU が上記のような機能をサポートしているかどうかを調べるには、Windows Sysinternals の Coreinfo を利用すると良いでしょう。
参考
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