Excel ではデータの合計や平均を集計する場合が多いでしょう。その場合、こんな表を作ると思います。
この表の場合、集計対象となるデータには「氏名」というラベルがあるので、B 列に「氏名」の列を作っています。そのため10行で集計している平均値にも B列に「平均」というラベルを表示できます。
では例えば箱の中に入っている沢山のみかんから任意の何個かを取り出してその重量を図って平均し、みかんの標準的な重さを調べよう、というような場合だとどうなるでしょう。この場合、個々の重さのデータには特にラベルとなる情報はありませんから、次のような表を作ってしまうかと思います。
しかしよく見ると B 列は「平均」を表示するためだけに用意されていて、もったいないですね。できれば C10 セルに「平均 119.43」とまとめて表示できれば良いでしょう。
こういう場合にユーザー設定表示形式を利用すれば良いことは、Excel のレッスンで必ず習います。C10 セルの現在の書式は
このように(0.00)なっているので、これをこのように(”平均 “0.00)
変更すると、先ほどの表は以下のようにできます。
ここまではたいていの Excel の教科書にも出ていますが、ここからもうひと手間かけることができます。この表示形式はセルの値の数値の前に「平均 」という文字列(「平均」と空白文字)をくっ付けていますが、これだと表示される数値の桁数が異なると「平均」が表示される場所も変わってしまいます。そこで「平均」という文字を疑似的に常に左詰めにするユーザー定義表示形式を作ります。
先ほどのユーザー定義表示形式を以下のように変更します。
新しい表示形式は「”平均”* 0.00」です。「*」は直後の文字を全体がセル幅一杯になるまで繰り返す、という意味の記号です。これによって先ほどの表は
このようになります。B 列の幅が変わっても、また B10 に表示する数値の桁数が増減しても、「平均」の文字は常にセルの左端から表示されます。